食材宅配関連のコラム

【食品添加物】ウインナーの発色剤は本当に体に悪いの?【亜硝酸ナトリウム】

2021年6月28日

ソーセージやハムに入ってる発色剤って体に悪いって聞いた。

しかもその発色剤の亜硝酸ナトリウムは発がん性があるって聞いた。

でも正直ウインナーは好き。食べ続けたらどれくらい体に影響があるんだろう。

 

ウインナーに使われている添加物が何となく体に良くないという情報は聞いたことあるかもしれません。

今は、無添加のウインナーや無塩せきのウインナーも売られていますよね。

 

一般的に、ウインナーやハムの酸化を防ぎ、きれいな色を維持するために発色剤として亜硝酸(あしょうさん)ナトリウムというのが使われています。

これは大体のウインナーの原材料(一番最後)に入っています。

 

なんか化学薬品みたいな名前で、いかにも体内に入れてはいけなそうな名前ですよね。

一部の記事や動画でもあまりとってはいけない添加物の一つとして取り上げられています。

 

ではこの亜硝酸ナトリウムは体にどんな影響があるのか。どれくらいなら摂取しても大丈夫なのか。

 

沢山の記事や動画を見まくった、素人の私なりにまとめました。もちろんソースになる記事も載せますので参考にしてください。

 

調べまくっていきついた先は、あんまり気にしなくてOKということ

結論から申し上げますと、この発色剤に対してそんなに神経質になる必要はないなと。

亜硝酸ナトリウム自体、人体に悪いかいいかといったら、悪いです。でもそれは、一定の量以上を毎日とり続けた場合。

後述しますが、一定の量食べ続ける事はかなりの量を毎日食べないとなので物理的に難しいです。

 

私自身は現在、週に1~2回朝にウインナーを食べます。一度に食べる量は多くても2~3本。ベーコンも量は覚えてないけど時々食べます。

勿論今後もほどほどに食べたいと思ってます。

 

食品添加物というのは亜硝酸ナトリウムだけでなく何千種類とあり、お菓子やカップ麺などいたる食材に使われています。

お菓子とか、当たり前に食べますよね?あらゆる食材に添加物が含まれている日常を過ごす中で、まったく取らないというのは非常に難しいです。

 

できるだけ取らない努力はいいと思いますが、限りなく減らせたとしても、食事の種類が制限されますのでそれを継続するのは逆に体にストレスになるのではないでしょうか。

 

というわけで、以下から本題に入ります。

 

亜硝酸ナトリウムの一日摂取許容量(ADI)は0.07㎎/㎏/日

 

厚生労働省が定めた亜硝酸ナトリウムの一日摂取許容量は0.07㎎/㎏/日です。

これを訳すと、人の体重1㎏あたり1日に0.07㎎を毎日生涯とり続けても問題ないという意味です。

 

仮に人間の重さを60㎏だとすると、0.07(㎎)×60(㎏)ですので、毎日4.2㎎を死ぬまで取り続けても健康に問題はないことになります。

 

1995年、第44回で再評価され、ADI 0-0.06 mg/kg bw(亜硝酸イオンとして、自然界から由来するすべての亜硝酸塩を含む。)とされ、更に「3ヶ月以下の乳幼児食には使用すべきでない。」と変更された.1)
その後、2002年第59回において硝酸塩、亜硝酸塩について再評価され、ADI 0-0.07 mg/kg bw/日に変更された。

引用元:日本医薬品添加剤協会

 

 

実際のウインナーにはどれだけの亜硝酸ナトリウムが含まれているか

 

1㎏の食肉製品に対して、0.07g(70㎎)以下が亜硝酸ナトリウムの使用許可量です。

亜硝酸ナトリウムは、亜硝酸根として、食肉製品及び鯨肉ベーコンにあってはその1kgにつき0.0 70gを超える量を、魚肉ソーセージ及び魚肉ハムにあってはその1kgにつき0.050gを超える量を、 いくら、すじこ及びたらこにあってはその1kgにつき0.0050gを超える量を残存しないように使用し なければならない。

引用元:厚生省 食品添加物等の規格基準

 

つまり、1㎏のウインナーに対して70㎎を超えないようにしてくださいという意味ですね。

逆にいえば70㎎までは亜硝酸ナトリウムが使われていてもOKなわけです。

 

でも、70mg以下、と言われても数字だけ見てもあまりピンときませんよね。

仮に1㎏(1000g)のウインナーに70㎎の亜硝酸ナトリウムが使われていることを前提として考えてみます。

 

ウインナーの重さは1本約20g。

10㎏の体重の子供の場合、ADIは0.7mg。もしウインナーを半分(10g)食べると、0.7㎎の亜硝酸Naを一日で摂取することになるので一日摂取許容量ぴったり。

60㎏の体重の大人の場合、ADIは4.2mg。ウインナー3本で(約60g)、4.2㎎の亜硝酸Naを一日で摂取することになるので一日摂取許容量ぴったり。

 

 

 

えっ子供はウインナー1日半分しかとっちゃダメなの?

大人も1日3本しかだめなの?

やっぱ体に悪そうだね。

 

て思いましたか?

ここだけ見るとこれならやっぱあげない方がいいじゃんと思う方もいるかもです。

 

しかしこれらはあくまでも仮定の話であって、じゃあ実際1㎏のウインナーにはどんだけの亜硝酸ナトリウムが使われてるのかって話なんですよね。

 

東京家政大学の研究で、ウインナー1㎏あたりの実際の検出量は、平均で2.55㎎/㎏というデータがありました。

実際は、許容量の70㎎に対して約4%ほどしか検出されず、かなり低い数値であることがわかります。

表2 ソーセージの発色剤含有量と製品表示より

 

表2に示す通り、ソーセージは16検体中発色剤使用の表示のあったものは13体で、亜硝酸塩の検出量は0.13~9.64㎎/㎏の範囲で、平均2.55㎎/㎏だった。

この検出量は使用基準に対して、3.6~4.1%だった。

引用元:東京家政大学(市販ハム,ソーセージ,ベーコン中の亜硝酸の定量)

 

けっこう前のデータなので、今はむしろもっと改良されてる可能性も大いにあります。

 

このデータをもとに考えると、例えば研究データで一番多い数字をとって亜硝酸Naの量が仮に10㎎/㎏だった場合だとしても、

60㎏の体重の人はウインナー20本を死ぬまで毎日食べてもOKということになります。

(これでも亜硝酸ナトリウムの量を多めに見積もってるので実際はもっと食べても大丈夫と思われます)

 

ですが、それはそれで塩分過多だったり栄養に偏りが出るなどのほかの問題が起きてきます。

というかそんなに食べてたら絶対飽きるので毎日そこまで摂取することはほぼ不可能だと考えます。

 

 

一日摂取許容量(ADI)を超えたら危険、という意味ではない

じゃあ、その定められている一日摂取許容量をうっかり超えたから危険なのか、というとそうではありません。

 

ADI

引用元:化学の目で見る食品安全/食品安全委員会

 

まず、動物実験を通して添加物を毎日一定量摂取させて一生食べ続けても体に影響がでない量を割り出します。

その量をさらに100で割った数字(100分の1)が、人間の1日摂取許容量(ADI)として設定されています

そして、実際人間が摂取している平均はまたそこからさらに低いのです。

 

なので例えその生涯のうちの1日2日、頑張って食べまくってADIを超えたところで、大した問題ではないのです。

 

 

 

亜硝酸ナトリウムを使わないとどうなる

 

もしもウインナーに亜硝酸ナトリウムを使わないとどうなるのでしょうか。

使わない場合、以下の悪影響があります。

  • 菌が繁殖する→食中毒の危険
  • 腐りやすくなる→食品破棄の原因
  • 獣臭くなる→食べたくないし売れない
  • 酸化する→見た目が悪くなるので売れない

 

菌のなかで代表的なボツリヌス菌は、危険な食中毒です。

添加物を使わない事で発生するリスクもたくさんあるのです。

 

どっかの記事に、無添加のハムを夏の炎天下の中ハムサンドイッチにして子供に持たせることは果たして正しい行いと言えるのかみたいなことが書いてありました。

おお、確かにって思いません?無添加にすることがかならずしもいいとは言えないいい例だと思いました。

 

発がん性について

 

亜硝酸ナトリウムといえば、アミンとくっついてニトロソアミンとかいう発がん性物質になるとして懸念されてますよね。

実際どうなんでしょうか。

 

以下の記事の抜粋は、亜硝酸ナトリウムには触れておらず、あくまで加工肉を摂取し続けた場合の記事なので話としては少しそれてしまってますが、これはこれで参考になるのでどうぞ。

 

専門機関・国際がん研究機関(IARC)の報告は、加工肉を毎日食べた場合、50グラム(ベーコン2切れ以下)ごとに大腸がんにかかる確率が18%上昇するとしている。赤肉も「恐らく発がん性がある」が、限られた証拠しか得られていないという。

引用元:BBC NEWS JAPAN

 

しかし一方で、こうも書いてあります。

 

英国のがん研究機関「Cancer Research UK」はWHO報告について、赤肉や加工肉の摂取を一切止やめるのではなく量を減らせば十分で、ベーコン・サンドイッチをたまに食べるくらいはかまわないとしている。

引用元:BBC NEWS JAPAN

たまに食べるなら何ら問題ないそうですよ。

 

一見、発ガン物質とか聞くと、やっぱ取らないほうがいいじゃん!となりそうですが、よく考えると18%の上昇って、いまいちピンと来ないというか、、そんな高くなくね?という感想です私は。

 

全員が終生、1日50グラム分のベーコンを追加摂取し続けた場合、大腸がんにかかる確率は18%上昇し、つまり発症リスクが100人中7人に上がるという。

引用元:BBC NEWS JAPAN

さらにわかりやすく言い換えてくれてますが、やっぱり微妙というか、あまり気にしなくても良さそう。

しかも、毎日50g以上摂取し続けるのも難しそうだし飽きそう。毎日食べなければガンの可能性はもっとさがりますよね。

 

BBCNEWSJAPANの記事の下の方にも、そんなに気にしなくて大丈夫とやんわりかいてありますので、見てみてください。

 

 

一概に悪とは言えないけど、100年後200年後のデータがわからないのも事実

 

しらべた限りでは問題なさそうですが、そもそも添加物を使い始めたのってわりと最近ですよね。

実験も人間でしたわけではなく動物というのと、人間への影響ってもっと時間がたたないとまだよくわからないのも正直なところです。

 

なのでそれがどうしても気になる人は、無添加を買うかもしくは摂らない選択をするしかないかなと思います。

 

 

食事は全部をバランスよく、ほどほどにとればよし

 

 

すぐに添加物は一概に悪だと断定するのはかんたんですが、今回色々調べてみて、なんかそれは違うのかなと感じました。

 

実際、その添加物で腐らなかったり菌の繁殖を抑えたり、品質を保持できてるわけですしね。

 

ガンや病気になる事はもちろん嫌だけど、仮にこの超微量の亜硝酸ナトリウムを取らないようにきをつけたところで、ガンや病気を防げるかと言ったらそうではありません。

 

正直、ストレスためてもガンになりますし、遺伝でもなりますし、添加物を避けまくった結果偏った食事しかしなかったら意味ないですし、他にも沢山の添加物がある中でウインナーやハムだけ食べないようにしてもあまり意味ないですし、発がん物質になる可能性をあげたらいくらでも出てきますのでキリがありません。

 

なら、あまり気にせず、バランスよく楽しく食べるのが1番いいです。

なんでもとりすぎたら体に良くないのは、砂糖も塩もしょうゆもお菓子も同じですし。

 

なので、私はこれからも変わらずたまにはウインナーも食べるし、マックも食べるし、カップ麺も食べるし、時には豚汁とか野菜も食べつつ食事を楽しみたいなと思います。

 

以下、タメになった記事のリンク貼りますのでお暇だったらちょっと見てみてください。

参考記事(外部リンク)>>食のリスクは多面的に評価しないと見誤る

参考記事(外部リンク)>>「一日許容摂取量」の添加物を毎日食べるとどうなるのか(前編)  /「無添加」は「添加物入り」より本当に安全なのか?(後編)

 

 

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